
不動産を売却するならできるだけ高く売りたいものですが、売り時を見極めるのは難しいですよね。一番高く売却できるベストなタイミングは一体いつなのでしょうか?この記事では、不動産売却に最適なタイミング、タイミングが変わる物件の状態、売却するべきではないタイミングについて詳しく説明します。
不動産売却のタイミングはいつが最適?
家・マンションなどの不動産を売却する場合、タイミングによって売却条件は大きく変わってきます。優良物件であっても、タイミングによっては円滑に売却できなかったり、売却条件が下がったりするので注意が必要です。売却タイミングを見極めるポイントとしては、大きく「季節」「税金」「相場」が挙げられます。
3~4月は転勤や進学のタイミングなので、その直前の2~3月は住み替えの需要が大きく、売却の成約件数が増える時期です。つまり、新生活が始まる前の2月~3月は、不動産を高く売却できやすい時期といえるでしょう。
不動産は売却を決めてからすぐに売れるわけではないので、このタイミングを逃さないためには、半年前にあたる前年の9月頃には売却の準備を開始することをおすすめします。不動産会社などに査定を依頼し、査定価格を把握したうえで、遅くとも1月には売り出すようにしましょう。
不動産の売却で利益を得た場合は、譲渡所得税が課されます。譲渡所得税は、物件の所有期間が5年以下か5年を超えているかで税率が大きく異なるのが特徴です。5年以下で売却する場合は、5年を超えてから売却する場合と比べて、税率でおよそ倍の違いがあります。売却を急ぐ事情がないのであれば、税率が切り替わるタイミングである5年を超えてから売却する方が得でしょう。
自分が住んでいたマイホーム(居住用不動産)の場合、売却時に所有期間が10年を超えていれば「10年超所有軽減税率の特例」が受けられ、さらに低い税率が適用されます。税金関係は複雑で分かりにくく、不動産の売却は金額が大きくなることが多いため、査定や売却を依頼した信頼できる不動産会社に色々相談してみるとよいでしょう。
また、不動産の価格は景気の動向に左右されやすく、好景気の時には上昇し、不景気の時には下落する傾向にあります。たとえば、相場が上昇し続けている状況であれば、すぐに売却せずにさらに値上がりしてから売った方が得になります。しかし、あくまで予測であり保証はないため、それぞれの判断で最適なタイミングを見極めることになります。
不動産売却のタイミングは物件の状態によって変わる
家は築年数が増えれば増えるほど価値が下がっていき、戸建てでは築後20年程で価値がほぼゼロになります。マンションについても同様で、築年数経過により価格は下落します。
戸建てで築10年・マンションで築15年をさかいに、一般的に購入需要が急激に減少するとされているので注意が必要です。
購入需要が高い間は好条件で売却できるかもしれませんが、需要が減れば築年数による価格の下落に抗えなくなるので、築10~15年になるまでのタイミングで売却するのがよいでしょう。
不動産を売却するべきではないタイミング
不動産を売却するべきでないタイミングとしては「所有期間が5年以内かつ売却益が3,000万円以上の時」「住宅ローン金利が高い時」が挙げられます。
所有期間が5年以内の家を売却する場合、売却時に発生した利益に課せられる譲渡所得税が、5年超えの家を売却する場合と比較して多く課せられます。購入から5年以内の売却は、税金面からは回避すべきタイミングといえるでしょう。
ただし、自分が住んでいたマイホームを売却する場合は、所有期間の長さに関係なく売却益3,000万円まで非課税にできる「3,000万円特例控除」を利用できるため、この限りではありません。売却益が3,000万円以下だと税金はゼロということです。
しかし、居住をやめて空き家になった場合は、空き家になって3年が経過する年の12月31日までのタイミングで売却しないと特別控除が利用できなくなるので注意してください。
また、住宅ローン金利が高いほど利息は多くなり、家の価格は同じでも購入者の支払い額は多くなってしまいます。逆に金利が低いほど利息も少なくなるため、購入者としてはローンが組みやすい状況になります。
つまり、金利が高ければ高いほど、購入意欲は低くなってしまうということです。ローン金利が高いまたは高くなり始めた時期は、購入需要が減り売却価格が低くなってしまうため、避けた方がよいでしょう。
まとめ
この記事では、不動産売却に最適なタイミング、タイミングが変わる物件の状態、売却するべきではないタイミングについて詳しく説明しました。不動産売却にあたってはタイミングが非常に重要で、ベストなタイミングで売却できれば購入時よりも高い価格になる可能性がある反面、タイミングに失敗すると損失が生じることもあるため注意が必要です。
この記事でタイミングについての知識を身に付けて、好条件での売却を目指しましょう。また、経験豊富でさまざまなノウハウをもった不動産会社に相談することで、より高い価格で売却できる可能性は高まります。正しい不動産会社をしっかりと選んでくださいね。